京都コンサートホール（京都市左京区下鴨半木町、TEL 075-711-3090）で10月11日、コンサート「テルミン＋マトリョミン～竹内正実とマーブルのフシギな世界～」が開催される。

　テルミンは、1920年にロシアの発明家レフ・エーヴィチ・テルミンが発明した世界最古の電子楽器。本体に手を触れることなく空中の手の位置により音程と音量を調節できるのが特徴。2007年には雑誌「大人の科学」の付録にもなった。安定して音階を出すためには技量が必要といわれる。

　マトリョミンは、1999年ごろテルミン奏者の竹内正実さんが発明した電子楽器。ロシアの民芸品マトリョーシカの中にテルミンを入れたもの。右手とマトリョミンの距離で音の高さが変化する。また、マトリョミンは電波が10センチほどしか届かないため演奏する姿は「右手以外は微動だにしない」（同ホールの木下瑞さん）。

　コンサートでは、ピアノの伴奏に合わせ竹内さんがテルミンを演奏するほか、竹内さん率いるマトリョミングループ「マーブル」の9人がマトリョミンアンサンブルを披露。「耳なじみのある曲で楽しんでほしい」という竹内さんの意向で有名なクラシックのアレンジをはじめ、「ちいさい秋みつけた」などの日本の曲も演奏する。そのほか、竹内さんによる楽器や曲についての解説も予定。「演奏している姿のシュールさと出てくる音の不思議さが楽しめるのでは」。

　会場となる「アンサンブルホールムラタ」は照明がUFOのような形をしていたり、天井に星座があしらわれたりするなど「宇宙的な空間」と木下さん。「宇宙的な空間で、テルミンとマトリョミンの宇宙的な音を楽しんでもらえたら」とも。

　開演は14時。料金は3,000円（全席指定）。