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京都で「シビックエコノミー」を考える インパクトハブキョウトでトーク企画

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 社会起業家の拠点「Impact Hub KYOTO(インパクトハブキョウト)」(京都市上京区甲斐守町西陣産業創造會館2階、4月1日に移転、TEL 075-417-0115)で4月16日、「日本における初めてのシビックエコノミーの入門書」(フィルムアート社刊)刊行記念トークイベントが開催された。amu KYOTO(アムキョウト)との共同主催。

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 シビックエコノミーは、ソーシャルビジネスとほぼ一致する言葉ではあるが、ソーシャルビジネスが社会的問題を解決する事業などの経済主体を想起する言葉であるのに対し、シビックエコノミーは市民による生産・流通・消費・蓄積のプロセスと社会的関係の新しい在り方など、循環システムの側面に着目した言葉と、同書では解説する。
 同書はフィルムアート社から2014年に刊行された「シビックエコノミー 世界に学ぶ小さな経済のつくり方」の日本版。海外版はイギリスの事例が中心で、日本版では、京都に移り住みたい人と、移り住んだ人や長く暮らす人とがつながる場をつくる「京都移住計画」や、全国28都市に展開する地域に特化したクラウドファンディング「FAAVO(ファーボ)」など、日本で実践しているより身近な20の事例を取り上げた。著者の紫牟田伸子さんは「事例に加え、これから取り組もうと考える人のために実現のための行動ガイドも掲載した。シビックエコノミーへの理解が深まるのでは」と話す。

 ゲストに、同書でシビックエコノミーの実践者として取り上げられている「京都移住計画」の田村篤史さんと「豊劇新生プロジェクト」の石橋秀彦さんを招いた。著者の紫牟田伸子さんと江口晋太朗さんが、同書には書かれなかったそれぞれの事業の開業エピソードや、地域との関わり方などのテーマでゲストとトークセッションをした。

 トークセッション後は、質疑応答を兼ねた交流会が行われ、著者とゲスト、参加者同士で意見交換などが行われた。amu KYOTO代表の宮迫憲彦さんは「今後も、インパクトハブキョウトでシビックエコノミーの勉強会やイベントを開催したい」と話した。

 価格は、「シビックエコノミー 世界に学ぶ小さな経済のつくり方」=2,808円、「日本における初めてのシビックエコノミーの入門書」=2,160円。

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