京都マラソンに応援大使として参加した山中伸弥教授が2月19日、自己ベストとなる3時間27分45秒で完走し、200万円以上の京都大学iPS細胞研究所への寄付を集めている。

　京都マラソンが開始した2012年に山中教授の挑戦も始まった。完走を目標に当時はなじみが薄かったオンライン寄付の仕組みを使い、同研究所に対する寄付を募った。すると当日を待たず目標額を400万円を達成。記録は当時の自己新となる4時間3分19秒。同年ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まると、寄付額が総額2千万円を突破した。

　2015年に3年ぶりに出場した同大会では4時間切りを達成。3年連続で自己記録を更新し、3時間30分を切る大記録が出た。ゴールで門川大作京都市長に迎えられ「応援が年々パワーアップして走れた。ありがとうございました」と笑顔で握手を交わした。

　週5日は約10キロ走るという山中教授。海外や出張先でもトレーニングになるという坂を見つけて走るようにしているという。「マラソンは半分が寄付のため、半分は自分への挑戦。すでに多くの方に寄付をいただいて本当に感謝している。もう55歳なのでそろそろ限界かもしれないが、iPS細胞はまだまだ進化させる」と力強く話していた。