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京都・ワコールが町家の一棟貸し 本年度は4棟、町家の保全に貢献

「京の温所 岡崎」の外観

「京の温所 岡崎」の外観

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 京都に本社を置くワコール(京都市南区)が3月26日、同社が運営する一棟貸しの宿泊施設「京の温所(おんどころ)」を公開した。

キッチンとダイニング

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 同社が費用を負担して改修し、10~15年の定期建物賃貸借契約を結び、期間後にはオーナーに返却する。建物の老朽化やオーナーの高齢化などで町家の保全が難しいと言われる中、課題解決を図ろうと取り組む。2022年までに中京区、上京区、東山区などを中心に50棟を目標に拡大したい考えという。

 最初の物件となる「京の温所 岡崎」は、平安神宮の鳥居近くにあり、延べ床面積は約91平方メートル。築92年と古い上、直近10年は空き家で老朽化が進んでいたという。改修は基礎工事から行ったほか、長期滞在を視野に入れ、大きなキッチンを設けた。キッチンツールや器のほか、七味やポン酢など京都の調味料も用意する。定員は2~6人で、利用料金は1泊=6万4,800円~19万4,400円。荷物の預かり・運搬や、オンラインで好みに合ったレストランの紹介サービスも用意する。

 ワコール未来事業推進企画室の室長の西村良則さんは「社員提案から進めてきた新事業の一つ。3~4年の短期で収益化はできないが、次の世代に町家を残すことで京都のブランド価値の向上となり、結果として京都の役に立てるのではないか。今後は宿泊施設にカフェやギャラリーを併設した地域開発にも取り組みたい」と話す。

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