京都の老舗うなぎ店「かねよ」で寄席-京極に残す寄席の灯

写真は、寄席がおこなわれる「かねよ」。大きなちょうちんは京極の歴史を見てきた。

写真は、寄席がおこなわれる「かねよ」。大きなちょうちんは京極の歴史を見てきた。

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 若者でにぎわう京極通りにある老舗うなぎ店「かねよ」(京都市中京区六角通新京極東入ル、TEL 075-221‐0669)で8月30日、「かねよ寄席」が行われる。

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 京極に店を構えて約100年。同店は創業当初から大きな卵が名物の「きんし丼」を提供してきた。京極はかつて「富貴」や「京洛劇場」などの寄席があったほか、花月など京都の演芸の集まる場所だった。そのため当時、同店には役者がよく訪れていたという。しかし、現在はアパレルショップやコーヒーチェーンが相次いでオープンし、当時の面影を残す店は少なくなっている。「寂しいが時代の流れでしょうね」と同店の山田さん。

 「かねよ寄席」は20年ほど前から、故二代目桂歌之助師匠の「京極から寄席の灯を消したくない」という思いから始まった。毎月末の月曜に2階の座敷で行われている。「毎回好評を得ておりすぐにチケットは売り切れてしまう」と同店の杉本さん。「当日券は16時から販売するが、15時ごろからチケットを求める客の列ができる」とも。常連客が多いが、最近は若い人も増えているという。「この寄席なら初めての人でも気軽に楽しめるのでは」。

 「よそが店を畳むのを見てきた。だからこそ残っているここは、毎月続けていきますよ」と山田さん。芸人と町衆の心意気で京極の寄席は守られている。

 出演は桂福丸さん、桂宗助さん、桂米二さん。開演は17時。木戸銭は1,600円。

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