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京都市学校歴史博物館で明治の図画教科書を展示 洋画から日本画への変遷たどる

手に取って見ることのできるレプリカの「小学毛筆画帖」

手に取って見ることのできるレプリカの「小学毛筆画帖」

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 京都市学校歴史博物館(京都市下京区御幸町仏光寺下る橘町、TEL 075-344-1305)で現在、「日本画 初めの一歩-教科書にみる明治美術教育-」が開催されている。

左が手本で右が生徒作品

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 展示では明治期の図画の教科書に着目。西洋に倣い、洋画の手本が並んでいた教科書が、京都に住む日本画家らの働きかけで日本画教育が全国に先駆けて始まり、京都の作家が手本を描いた教科書も数多く出版されるようになった約50年の変遷を追う。

 「明治初期の京都は禁門の変で洛中は焼け野原、遷都で多くの人が東京に移り住むようになる。日本画の需要に危機意識を持った若手の日本画家が、学校教育に日本画を取り入れることで生き残りを図ろうと政府や学校に働きかけている」と同館学芸員の森光彦さん。「日本画を学べば(呉服の下絵などの)職人が育つ」と町衆が受け入れやすいように立ち回ったのも工芸が盛んな京都らしい」とも。

 館内では京都で最初に日本画の教科書として使われた「小学毛筆画帖」などをスキャンして10冊のレプリカを作成。実際に手に取ることができる。「教科書なので、めくってもらう感覚を大事にしたかった」と森さん。

 展示では、何年生の子どもが使った教科書なのかが分かる目安も示したほか、教科書の手本と生徒の作品も並べる。手本を描いた竹内栖鳳、久保田米僊や望月玉泉、森川曾文などの京都の日本画家の作品も展示する。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。水曜休館。入館料は、大人=200円、小中高生=100円(京都市内の小中学生は土曜・日曜無料)。今月28日まで。

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