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京都に乳幼児向け日用品「aeru」直営店 日本の伝統産業品を子どもたちに

来店した子どもたちに笑顔で話しかける矢島里佳さん(写真右)

来店した子どもたちに笑顔で話しかける矢島里佳さん(写真右)

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 日本の伝統産業品で作られた乳幼児向け日用品を取りそろえる「aeru gojo(アエルゴジョウ)」(京都市下京区松原通室町東入玉津島町、TEL 075-371-3905)が、11月7日にオープンした。

店内の様子

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 同ブランドは、大学時代、日本の伝統産業に引かれた「和(あ)える」(東京都港区西麻布)社長の矢島里佳さんが2011年に設立した。徳島県の本藍染めで染めた産着やタオルを詰め合わせた「出産祝いセット」(2万7,000円)、子どもがスプーンで食べ物をすくいやすいように内側に返しがあり、愛媛県の砥部(とべ)焼などで作られた「こぼしにくい器」(4,860円~)などを販売する。職人が一つ一つ手仕事で仕上げた同ブランドの商品は、大人になっても使い続けられるデザインになっている。「職人が心を込めて手作りした日本の伝統産業品を子どもたちにつなげることができれば」と矢島さんは話す。

 創業当初から、京都に直営店を出したいと考えており、5年目にしてその念願がかなった。店舗は1871(明治4)年創業の糸屋「糸六」の一画を間借りし、外観や内装にあまり手を加えず、昔ながらの商店の面影を残した。商品は、土間から一段上がった畳の上に並べ、自然に子どもの手が届きやすい高さになっている。漆塗りの「こぼしにくいコップ」(1万5,120円~)を手に取った子どもが「ツルツルして気持ちいい」「ピカピカで奇麗」と笑顔で親に感想を伝えることも。「こぼしにくい器」に入った小豆をスプーンですくう子どもに、「上手にできたね」と声を掛ける親子の姿も見られる。

 親子向けイベントに参加し、たまたま同店のオープンを知り立ち寄ったという大阪府在住の桝田綾子さんは「最初は子どもが商品を落としたり割ったりしないか心配したが、職人の気持ちを感じ取ったのか、不思議と大切に手に取っていたように思う」と話す。

 オープンにあたって、矢島さんは「駅から近く、乳児も連れてきやすい立地。五条通烏丸周辺は、若手のビジネスや新しい文化が生まれ始めており、私たちにとって理想の地区だった。この場所で、京都の職人の技術と私たちのアイデアを『和えて』、文化や伝統を伝えていければ」と話す。

 営業時間は10時~18時。水曜定休。

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