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「京都に小劇場を」 クラウドファンディング第1弾に1,900万超の支援

6月26日に行われた会見の様子

6月26日に行われた会見の様子

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 京都駅南側の八清社員寮(京都市南区南河原町)に小劇場「Theatre E9 Kyoto」を作るプロジェクトのクラウドファンディングが9月22日、終了した。

完成予想模型(シアター部分)

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 京都市内にオーナーの高齢化や建物の老朽化といった理由で、直近3年で5つの小劇場が閉鎖に追い込まれている状況を危惧し、劇作家で「アトリエ劇研」ディレクターのあごうさとしさんが代表を務める「アーツシード」(左京区)が立ち上げた同プロジェクト。

 プロジェクトでは、倉庫などに使われていた同建物を小劇場やカフェ、ギャラリーやレジデンス(宿泊施設)といった複合的な施設に改装し、文化や芸術が生まれ・育つ場所として継続させていくことを目標に掲げる。6月26日に行われた構想披露会見では、2018年の秋開館までの期間を3つに分け、資金調達と用途変更や設計、改装工事の手順を明らかにし、クラウドファンディングサイト「レディーフォー」で、設計や許可申請に掛かる費用として総額1,400万円を目標に開始した。

 9月15日に目標額を達成し、最終日の9月22日には支援者616人、支援額1,928万2,000円を達成した。同社事務局の芥川実穂子さんは「かなりの勢いで支援をいただき、9月16日の内覧会では、支援をお願いしようと思っていたところ、100%達成の拍手をいただいた」と話す。1,400万円は、第一種住宅地域で劇場が建てるための特例措置を受けるための京都市建築審査会の審査に必要な現地調査や設計に使われ、それを超える額は工事費に充てる。

 11月4日には、同予定地の近くで同団体が借りて制作や発表の場として使えるように改装した「studio seed box(スタジオシードボックス)」(京都市南区東九条南山王町)で、あごうさん、茂山あきらさん、ロームシアター京都支配人の蔭山陽太さん、「ママママ」主宰の木之瀬雅貴さんを招いてステップ1の報告会を行う。

 芥川さんは「『これで建設ですね』と言われるが、ここまでのご支援でようやくスタートラインに立てたところ。構造計算やボーリング調査を経て、必要な補強や設備工事具体的な設計に入る。ホームページで5,000円からの寄付ができるほか、『ステップ3』で改修費や備品の購入費用のためにクラウドファンディングを行うので、引き続きご支援をいただければ」と話す。

 報告会は19時~。先着40人。申し込みは名前と所属、連絡先を記載の上、メールまたはファクス(075-320-2729)で受け付ける。申し込み締め切りは今月31日。

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