スタートアップカンファレンス「IVS2026」が7月1日~3日、京都市勧業館みやこめっせ(京都市左京区岡崎)などで開かれ、約13,000人が参加した。
IVS2026は、国内外のスタートアップや投資家、大企業などが集まる国内最大級のスタートアップカンファレンスで、今年は「Japan is Back」をテーマに開催された。
初日の1日には、大学発技術の社会実装をテーマにしたセッションが行われ、立ち見が出るなど多くの来場者が耳を傾けた。
登壇したのは、ノーベル化学賞受賞者で京都大学教授の北川進さん、北川教授の研究成果を基に設立されたスタートアップ「Atomis」の浅利大介CEO、西脇隆俊京都府知事、日本テクノロジーベンチャーパートナーズの村口和孝社長の4人。大学の研究成果を事業化する際の課題や産学官連携の在り方について議論した。
Atomisが取り組むのは、空気中の二酸化炭素(CO2)など特定の気体を吸着・分離できる多孔性材料(PCP/MOF)の実用化。脱炭素社会の実現につながる技術の一つとして期待されている。
一方、こうした先端技術を製品化し社会実装するには10年、20年単位の時間を要することも少なくない。村口さんは、研究開発から事業化までの間に生じる「死の谷」と呼ばれる課題に触れ、「日本では企業や金融機関の担当者が2~3年で交代することが多く、長期的な支援が難しい」と指摘。長期的な視点で挑戦を支える仕組みづくりの必要性を訴えた。
西脇知事は、大学や企業、行政、投資家が連携しながら大学発技術の社会実装を支えていくと述べた。京都大学やけいはんな学研都市など、京都が持つ研究・産業基盤を生かし、研究成果を産業へつなげる取り組みを進めていく考えを示した。