京都清宗根付館(京都市中京区)で10月1日から、根付作家の斉藤美州(びしゅう)さんの特集展が始まった。
江戸時代に広く使われた「根付け」専門美術館の同施設。根付けは印籠(いんろう)や巾着(きんちゃく)を帯から提げる際に使われた留め具で、主に象牙やツゲの木、鹿の角などを彫って作られる。同施設ではおよそ2000点の作品を常時展示している。
特集展示では四代目齋藤美州さんの作品を展示する。28歳で美州の銘を初めていれた作品「着水」がミリアム・D.キンゼイさんに高く評価されたことで自信を深めたという。1994年に大英博物館で行われた現代根付け展の大きな垂れ幕にも採用されるなど世界に知られるようになった。
展示会場では「着水」から、十二神将のシリーズ「十二神将 全図」や、青龍、朱雀、白虎、玄武の四神の「四方神 全図」、一角獣など西洋のモチーフの作品、「手長足長」など根付けのモチーフとしてなじみの深い妖怪をかたどった作品など、50年以上にわたる作家の軌跡を紹介する。
開館時間は10時~17時(最終入館は16時30分)。入館料は、一般=1,000円、小学・中学・高校生=500円。月曜休館(祝日の場合は翌火曜休館)。10月31日まで。