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サバを背負い「鯖街道」約80キロを踏破-京都水族館企画で

鯖街道を使って運んだサバを手にした久保田敦さん

鯖街道を使って運んだサバを手にした久保田敦さん

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 京都水族館(京都市下京区観喜寺町)職員が9月6日、同館のサバを背負って鯖(さば)街道を歩く企画で出町柳に到着した。企画は現在行われている、生態や京のサバ文化を紹介する展示や、大水槽で200匹ものサバの群れが見られる企画に合わせて行われたもの。

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 「鯖街道」とは若狭湾でとれた海産物を京都に運んだ道の総称。福井で塩を振り、夜通し歩いて届いたサバは、京都に着くころには塩が回っていい味になっていると好まれたという。企画では、今月4日に小浜市を出発。サバとドライアイスの入った竹かごを背負い、4人が鯖街道の中でもよく利用されたという熊川宿、朽木宿、大原から出町柳に通じる全長約80キロ踏破に挑戦した。

 同日12時ごろ、出町柳の「鯖街道口」碑前に麻の作務衣(さむえ)姿に身を包んだ同職員の久保田敦さんが姿を見せた。この日は、スタートとなる大原から約20キロの道のりを歩き切った。「足はガクガクだが、気持ちはとても晴れやか」と心境を語った。

 「初めの10キロのアップダウンがきつく厳しかった。当時の宿場町の面影を残す朽木宿に到着した時は、とてもホッとした」と振り返る。「途中、鹿を見たり、猿の群れに『ワンワン』とほえられたりした。当時は道も舗装されておらず、街灯のない夜道を京都で売り、また小浜に戻ったことを考えると本当にすごい。こうした人たちに支えられて京都の「鯖ずし」いう名物が作られていたのかと実感した」としみじみ。ちなみに、運んできたサバは食べる予定だという。

 「実際に歩いて感じたことや知ったことを発信していきたい」と久保田さん。現在の「サバコーナー」に、道中に撮影した写真を使った展示も追加される。

 開館時間は9時~17時。入館料は、大人=2,000円、高校生=1,500円、小中学生=1,000円ほか。

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