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祇園祭のちょうちんを再生エネルギーで点灯 油天神山で初の試み

(左から)エコフロー社の寺井さん、油天神山の鳥井さん、

(左から)エコフロー社の寺井さん、油天神山の鳥井さん、

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 祇園祭の油天神山(京都市下京区油小路仏光寺上る風早町)が宵山期間に入った7月14日、再生エネルギーを使ったちょうちんを点灯する初の試みが行われた。

点灯したちょうちん

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 祇園祭の「ごみゼロ大作戦」を展開する京都市環境保全活動推進協会が中心となり行った同試み。電源は「EcoFlow Tecchnology Japan(以下、エコフロー社)」(東京都江東区)の開発したポータブル電源を使う。

 同協会の企画広報室長の井上和彦さんは「10年前から祇園祭のゴミを減らしたり、屋台でリユース可能な食器を使ってもらったりする活動を進めていたが、エネルギーに関しても取り組みたいと考えていたところ、青森のねぶた祭りでポータブル電源が使われたことを知り、祇園祭山鉾連合会を通じて各山鉾で使っている電球や数などのアンケートを採り実現性を探った」と話す。

 油天神山は数年前に66基ある駒形ちょうちんの電球をLEDに変更し、家庭用のコンセントから給電できるように仕様を変えた。このほか、雨に濡れない位置にポータブル電源が設置できるなどの条件も合致したことから今回の再生エネルギー利用が実現した。

 油天神山はソーラーパネルから得た電気のほか、再生エネルギーのみを使って営業している近隣4店舗でポータブル電源を充電することで、3日間通じ「再生エネルギー使用100パーセントのちょうちん」を点灯する。

 エコフロー社の寺井翔太さんは「京都の街にも文化のレベルで再生エネルギー活用の文化が浸透していくきっかけになれば」と期待を寄せる。

 油天神山保存会の理事長の鳥井芳朗さんは「祇園祭も伝統はきちんと守りつつ、今の時代の技術を取り入れて、次の世代も続けられるようにすることが大事。これは長くこの地で住み続けてきた先人たちの生きる知恵だと思う」と話す。

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