学術研究者が匿名で本音をぶつけ合う企画「京大100人論文」が12月11日から、5日間にわたりオンライン上で開催される。主催は京都大学学際融合教育推進センター。
8回目となる今年は、新型コロナ禍による初のオンライン開催に伴い、京都大学という枠組みを外し、全国から研究者が参加可能となった。期間中、日本イノベーション学会の原山優子会長や、毎日新聞の元村有希子記者、ジャーナリストの津田大介さんらによるライブトークやラジオ放送も行う。
期間中はバーチャルホワイトボードMiroに研究者100人の研究テーマが並び、誰でも
閲覧・コメント投稿できる。論文と聞くと堅い印象だが、「京大100人論文」では写真と共に、「生涯かけて追いかけたいテーマ」「その問いに対して行なった取り組み」「これからしたいことや現在抱える苦労」の設問に対する研究者の回答を掲載。全文合わせても500字程度と読みやすく、普段関わる機会が少ない人でも研究者の本音をわかりやすいよう工夫を施す。
企画担当者の宮野公樹京都大学准教授は「この3つにすぐ答えられない研究者は、きつい言い方にはなるが、普段から研究者としての自分の根幹の問いを考えられていないとも言える。忙しいことを理由に出さない人もいるとは思うが、自分自身の本質的な問いを磨く良い機会であるので、多くの方からの参加を待っている。私も一人の研究者として、研究テーマを出した」と話す。
研究テーマの受け付けは予定よりも延長して12月7日まで、「京大100人論文」ホームページで受け付ける。