龍谷大学が6月21日、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス博士が提唱する研究拠点「ユヌス ソーシャルビジネスリサーチセンター」を同大学深草キャンパスに設置すると発表した。
ムハマド・ユヌス博士は1983年、バングラディッシュの貧しい農村部で、低金利で無担保融資を行うグラミン銀行を設立し、「マイクロファイナンス」のモデルを提示。2006年にノーベル平和賞を受賞した。
浄土真宗の教えを建学の精神とする同大学では、仏教の観点で持続可能な社会を考える「仏教SDGs」を推進している。ソーシャルビジネスとの共感が多いことからユヌス博士が大学や研究機関と連携し、教育や研究・調査、普及や新規のソーシャルビジネス事業者のインキュベーション機能を持つ同ネットワークに加わる。日本では九州大学に次いで2例目、世界では74拠点目となる。
副学長でSDGs担当の白石克孝さんは「ソーシャルビジネスの地域実装化につながるような研究活動や社会活動を支援し、大学地域連携型の事業の発展に取り組みたい。中でも、若い世代の志を生かす事業の発展に力を入れる予定」と話す。