漢検 漢字博物館・図書館(京都市東山区祇園町南側)で現在、異体字を特集した展示を行っている。
意味や発音が同じで、形の異なる文字があるとき、通用字体以外の漢字を異体字と言う。同企画は、約6万字の人名や地名で使われる正確な漢字の文字フォントの整備や文字コードの国際規格化を行った情報処理推進機構(IPA)と安岡孝一教授が監修を行った。
展示では、手書きの戸籍の文字に対応する中で異体字が増えた姓に着目。中でも異体字が多い、ワタナベさんの「ナベ」の中から44種類を並べる。一見同じ「邉」に見えても「はね」や「はらい」が違ったり、「自」が「白」だったりと違いが見つかる。お気に入りの漢字と一緒に記念撮影もできるよう、インスタグラム風のパネルを用意する。
同館広報担当の岩崎恭子さんによると「ワタナベさんタナベさん、ヤマベさんなど身近な姓の漢字だけに『こんなにあるの』と反響も大きい。ご自身の漢字を探しにお越しいただければ」と話す。
開催時間は9時30分~17時(入館は閉館30分前まで)。入館料は、大人=800円、中高生=500円、小中学生=300円ほか。9月2日まで。