木屋町にある「日本酒BAR あさくら」(京都市中京区上大阪町、TEL 075-212-4417)で10月1日、ひやおろしの「解禁」カウントダウンが行われた。
ひやおろしは早春に作られた新酒を一度火入れして、夏の間に熟成させて二度目の火入れをせず出荷される日本酒。「冷や(常温)」のまま「卸される」ことからこの名がついた。絞りたてよりも味がまろやかになるのが特徴と言われる。
同店店主の朝倉康仁さんによると、ひやおろしの熟成した味わいを楽しんでもらいたいと、一部の飲食店などで「日本酒の日」である10月1日を独自に解禁日とする動きがあるという。同店でも10年ほど前から11月の第三木曜という解禁日があるボジョレーヌーボーになぞらえ、カウントダウン企画を始めたという。
この日は常連客や、偶然来店していた外国人のお客さんもカウントダウンに参加。フルーティな軽い飲み口のものからどっしりと熟成感のあるものまで「さまざまな味のバリエーションを楽しめるように」と取りそろえた13種類のひやおろしがカウンターに並んだ。時間を気にしながら銘柄をおちょこに注ぎつつ「あと5分。あと少し我慢」と、その時を待った。
12時が近づくとカウントダウンを開始。12時の時報に合わせ「日本酒の日、おめでとう」「Cheers!」と杯を合わせ、今年最初のひやおろしを味わった。外国人のお客さんから「ナイス」の声も聞かれた。
朝倉さんは「日本酒の日に合わせて『ひやおろし』の解禁日にすれば、覚えやすく「秋のお酒」として定着していくのではと期待している。日本酒そのものを楽しめる銘柄を中心にそろえているので秋の味を楽しんでもらえたら」と来店を呼び掛ける。