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京都芸術センターに「かげろう集落」 6組の日独仏の若手建築家が設計

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 元明倫小学校を活用する「京都芸術センター」(京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町)のグラウンドに8月26日、日独仏の若手建築家による期間限定の小さな公共空間「かげろう集落」が出現した。

フォリー、ウェルカミング・リーフ

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 「建築Symposion(シンポジオン)」と名付けられた同プロジェクトは、現在京都市内各所で展開する「東アジア文化都市2017」の関連企画の一つ。

 6月23日にはキックオフシンポジウムを開催。全体を統括するマスターアーキテクトを担当する「ドットアーキテクツ」(大阪市)を中心に、同小学校が町衆の働き掛けで建てられ、閉校後も盆踊りやテニス、花見のほか、防災拠点としても使われているといった地元の関係者の話を紹介し、アイデアを共有した。

 「かげろう集落」は、6組の建築家の作品が展示され、座ったり、登ったりすることができる。入り口では、フランスのセバスチャン・マルティネス・バラさんとバンジャマン・ラフォールさんが手掛けた「フォリー、ウェルカミング・ルーフ」が出迎え、中央には「散水塔」が立つ。これを取り囲むようにドットアーキテクツによる「町家の滑り屋根」や「危ない遊び場」(スヴェン・プファイファーさん)、「京雑草の庭」(加藤比呂史さん)が並ぶ。島田陽さんは北館と南館を結ぶ渡り廊下の役割を果たす「屋根滑り廊下で昼寝」、ルードヴィヒ・ハイムバッハさんが「日本の公共空間での禁則事項」に着目した「形のない悦楽のフロート」を制作。加藤さんのもう一つの作品「weaving between」は、南北の校舎から透明なテープで全体を覆う。

 28日にはトークイベントが開かれ、バラさんが「地元の人を招いたパーティーでは、お年寄りから子どもまでのダンスチームが、それぞれ趣旨が異なる建築を音楽やパフォーマンスで一体にしてくれた。建築は人に使われてこそ。まだ完成してない作品だと考えている」と話した。

 開場時間は10時~20時。9月3日まで。

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