京都市内の4つの銭湯で現在、「京都銭湯芸術祭」が行われている。
今年で3回目を迎える同イベント。梅湯(下京区)、錦湯(中京区)、平安湯(左京区)、玉の湯(中京区)を会場に8日間にわたってイベントやパフォーマンス、アート企画などを展開する。
8月17日には梅湯で総合芸術舞台公演「MOMOTARO」を上演。銭湯で使われていたマッサージチェアに座り、お釜ドライヤーをかぶった桃太郎を乗せた神輿(みこし)が高瀬川沿いを巡行。最初にパフォーマーと来場者は、「混交、混交」「おいで、おいで」という掛け声に続き「どんぶらこ、どんぶらこ」と応じながら梅湯まで練り歩いた。その後、浴室に案内され音楽や演劇、踊りなどのパフォーマンスを楽しむ。
企画と脚本を担当したアンリさんは、イラク戦争に派遣されたスコットランド兵士のインタビューを元にした演劇「black watch」を知り、日本版というべき作品を書きたいと思っていたという。「鬼と鬼でないもの、日常と非日常の境目があいまいで、時折越境している『ごった煮状態』のお盆の時期に合わせた作品。さまざまな人と人が裸で行き交う、まさに『混交』の場である銭湯を舞台にした。舞台とはまた違った体験をしてもらえたら」と話す。
18日・19日には錦湯で盆踊りや、MOMOTARO神輿にビアサーバーを積んでバー企画を行うほか、19日には平安湯で流しそうめんなども予定する。
開催時間は会場、日によって異なる。今月20日まで。