西京極球場近くに5月2日、低価格でカレーを提供する「原価率研究所西京極店」(京都市右京区西京極南衣手町、TEL 075-313-8770)がオープンした。
「原価率研究所」(新潟市)の関西初出店となる同店。店舗面積は約12坪、カウンターとテーブルを合わせて16席を用意する。
「200円カレー」をはじめとした低価格メニューは、徹底したコストカットによって実現。大手食品メーカーと、災害時にもお湯があれば10分で約50人分が作れるルーを開発。光熱水費と人件費をかけないために皿とスプーンは使い捨てを採用。同様の理由で水やナプキンも提供しない。飲み物は水やコーラなどを100円で販売するほか、持ち込みもできる。
200円カレー誕生には、同社社長の菅野優希さんの強い思いがある。菅野さんは、消費税が8%に上がった際、飲食店の「便乗値上げ」に疑問を持ったという。新潟市が消費量1位のカレーを200円で提供する店を「食のインフラスポット」にすることで、新潟の人や街を活気付けたいと原価率を研究したのが始まりだという。
メニューは、カレーライス(200円)、チーズカレー(300円)、鍋カレー(150円)。チェーンの居酒屋で新業態開発などの経験を持つ店長の堀居健太さんは、オリジナルのオムカレー(300円)、牛すじカレー(350円)を用意。今月5日からはカツカレー(300円)も加わった。数量限定の牛すじカレーは、みそやニンニクなどさまざまな味を試してたどり着いた自信作だという。
堀井さんは「毎日来店する常連さんや、1日2度食べに来る人もいる。家族で外食は高く付くが、うちならば気軽に家族の思い出をつくってあげられる。多くのお客さんに喜んでもらうことで、街が活気づけばうれしい」と話す。「1日に3回は『この価格で大丈夫』と心配されるが、今のところ地元の人に支えてもらい、とても順調に推移している」とも。
大学帰りに立ち寄ったという男子大学生は「安いのにボリュームがあって、財布がピンチな時にとてもありがたい。ホッとする味で、別のメニューも試してみたい」と話していた。
営業時間は11時~20時。