マンガの魅力とコンテンツ産業の可能性を探るシンポジウム

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 京都国際マンガミュージアム(京都市中京区烏丸通御池上ル、TEL 075-254-7414)で9月30日、「京都マンガシンポジウム」が開催した。

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 同シンポジウムは、「マンガの魅力とコンテンツ産業の可能性」をテーマに、基調講演「マンガからみたコンテンツ産業の可能性」とパネルディスカッション「マンガからみたコンテンツ産業の未来」が行われ、基調講演には静岡文化芸術大学・学長の川勝平太さん、パネルディスカッションでは、コーディネータに編集者・評論家の山田五郎さん、パネリストに漫画家の里中満智子さん、小学館法務・ライツ局シニアマネージャーの新藤雅章さん、京都精華大学で教授も務める漫画家の竹宮惠子さんを迎えた。

 今年度より、六本木・秋葉原・幕張などで映画・アニメ・ゲーム・マンガなど日本のコンテンツを世界に発信する「JAPAN国際コンテンツフェスティバル」が9月19日~10月28日に開催しており、これに伴い、関西でも9月29日~10月6日、関西のコンテンツ産業イベント「クリエイティブ・インダストリー・ショーケースin関西(CrlS kansai)」を開催。同シンポジウムはこのイベントの一環として、京都の「コンテンツ産業」について産業振興を図ることを目的に開催する。関西では京都以外に、大阪市、神戸市、和歌山県・田辺市でそれぞれイベントを行う。

 川勝さんの基調講演では、「マンガは感性を形にしたもので、コミュニケーションの重要な柱である。海外では研究対象となっており、今後、マンガを整理し、マネージメントしていくことにより国際発信できる」ことを言及した。パネルディスカッションでは、里中さんは「アジアにおいて、マンガにより日本を見直すきっかけになっていることや、アジア各国で行われている『マンガサミット』の成果やマンガ原稿を守る会の取り組み」について、新藤さんは「海外市場におけるマンガ販売や海賊版の対応の困難さ」、竹宮さんは「原画複製の技術である原画ラッシュの意義について」、パネリストの発表を踏まえ山田さんは「マンガが文化であり、ビジネスとしてマンガの海外展開の可能性や、海外展開するための国の協力」についてそれぞれ言及した。

 同シンポジウムのターゲット層は「コンテンツ産業を目指す人」。参加は事前申し込み制で、「反響がとても大きく多数の申し込みをいただいた」(同シンポジウム関係者)と話す。当日は雨にも関わらず多数の人が来場し、お話しを熱心に聴講していたという。

クリエイティブ・インダストリー・ショーケースin関西JAPAN国際コンテンツフェスティバル

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