京都で「あさが来た」時代考証の原口泉さん講演 最終回についての考え明かす

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 京都駅西側の「キャンパスプラザ京都」(京都市下京区西洞院通塩小路下る東塩小路町)で3月18日、朝の連続テレビ小説「あさが来た」の時代考証を担当する原口泉さんの講演が行われた。主催は原口さんの弟子で、リサーチなどを担当した「生い立ち学」を主宰する原田良子さん。

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 原田さんは、冒頭からテーマ曲の「365日の紙飛行機」を流したり、原口さんもフレーズを口ずさみ「みなさん今晩は、ディーン・フジオカです」とあいさつするなどノリノリで講演をスタートさせた。

 原口さんは、原田さんが事前に渡した「あさが来た」の資料の裏面の「伊藤忠が昨年の6月には見切りをつけてシェールガスから手を引いた」という記事に着目して紹介。また、同社は鉄鋼生産のナミザ社と2年間の交渉の結果、現地の鉄鋼大手の合併スキームの見直しでキャッシュが入ってきたという。「広岡浅子も判断が的確なんですね。国策として鉄鋼生産と石炭産業に重点を置くことを察知して、国が炭坑の再編をするから今が売り時だと判断につながった」と見事に着地させた。

 ドラマで注目を集めた五代友厚については、高校の教科書で「官有物払い下げ事件の政商」と書かれていることについて「濡れ衣を晴らさないといけない。巨額の国費を投入したが、採算が取れずやっかいもの扱いされていた北海道開拓の経営のすべてを引き受けた。おいしいところだけをつまみ食いするようなケチな男ではないわけです。大阪商人の知恵で国の発展につなげようとした本当の姿を見せないといけないわけです」と熱弁を振るった。

 ドラマの最終回について問われると「制作陣も最後は口が堅いですね」と笑いを誘いながら「ドラマにはもう要素が出ています。それぞれの人生があっちがいい、こっちがいい、という訳ではなく、これまで出たものの意味をみなさんとしみじみと考える終わり方になるのではと考えている」と明かした。

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