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京都でヤノベケンジさんら現代の「風神雷神図」制作へ 「神々の饗宴」テーマに

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 京都府立植物園(京都市左京区下鴨半木町、TEL 075-701-0141)で5月26日、「風神雷神図」を現代の感性によって三次元化するプロジェクト「PANTHEON(パンテオン)神々の饗宴」の制作発表が行われた。

会見中にハプニングも

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 同プロジェクトは「琳派400年」を記念して行われる「琳派400年記念祭」の一環。観覧温室前の「鏡池(かがみいけ)」を会場に4部構成で展開する。

 現在、「雷神」として雷の発生装置を内蔵した「黒い太陽」を展示。7月25日から増田セバスチャンさんが手がける少女型巨大彫刻「フローラ」も加わる。8月に増田さんが次世代を担う学生と手がけるプロジェクト「New Generation Plant」の作品が加わる。最後に、ヤノベさんの「風神」をモチーフにした新作が「降臨」。人工的に竜巻を起こす装置を内蔵しているという。「中秋の名月」にあたる9月27日からは高橋匡太さんが観覧温室などのライトアップを行う予定。

 ビートたけしさんとコラボレーションした小豆島の作品など、その地に根ざした造形を生み出すヤノベさん。「京都府立植物園は、明治時代までは、上賀茂神社の境内末社「半木神社」とその鎮守の森を中心とした地。現在、国内外から花々が集まる植物園は、さまざまな神様が降りてくる地(万神殿=パンテオン)にふさわしい」と力を込める。俵屋宗達が三十三間堂にある風神と雷神の像をモチーフに「風神雷神図」を描いたのであれば、風神と雷神の間には、千手観音菩薩立像も描いたはずと仮定し、「風神と雷神の間にある観音像を、増田セバスチャンさんに依頼した」と話す。

 原宿発の「kawaii」文化をコンテクストとした増田セバスチャンさんは、10メートル級の少女が、瞑想(めいそう)から覚めて立ち上がる「フローラ」像に取り組む。「今回のプロジェクトは、京都から世界に対して文化や伝統を発信する発信する機会になる」とその意義を説明する。

 ライティングを担当する高橋さんは「フィナーレに向けて2人の色彩とぶつかっていきたい。ワクワクしている」と期待を込める。「当初の予定に加え、クスノキの並木もライティングできることになった。植物園全体で夜を楽しんでもらいたい」と呼び掛ける。

 開催時間は10時~18時。入園料は大人=200円、高校生=150円ほか。

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