フランスのリュミエール兄弟によって発明された映画(シネマトグラフ)の試写実験が行われ「日本映画原点の地」といわれる元・立誠小学校(京都市中京区蛸薬師通河原町東入)に4月27日、「元・立誠小学校 特設シアター」がオープンする。企画・運営は、京都市やシマフィルム(舞鶴市)が中心となってつくる「立誠・シネマ・プロジェクト」。
同校は、1928(昭和3)年に建てられ、1993年に児童数の減少により小学校の役目を終えた。その後は自治会の行事や、アートや音楽イベントなどの会場として利用されている。
シアターとなるのは3階の2教室で、シアターの隣に受付と待合室を設ける。スクリーンは縦1.8メートル横3.2メートルで、席数が50席。シマフィルムの「京都連続」シリーズ第3弾で宮本杜朗監督の「太秦ヤコペッティ」を先行上映するほか、同校OBで映画監督の谷口正晃さんの特集では、「時をかける少女」と「乱反射」の2作品を上映。「季節も春から初夏の作品で爽やかな青春映画を選んだ」と話すのは、シアターの田中誠一さん。今後は「京まちなか映画祭」「まなびや2013」などとの連携や、「シネマカレッジ京都」で配給・宣伝クラスの受講者が手掛けた上映も行う予定。
「気軽に立ち寄っていただけるような場所になれたら。展示やコンサートなどが開催されている場所なので、シネコンやミニシアターよりも、イベント性の強いシアターになるのでは。『映画の街』としての京都を盛り上げていきたい」と田中さん。
営業時間や料金は上映作品により異なる。