町家を改装したカフェ「cafe & bar cham」(京都市下京区御幸町通四条下る大寿町、TEL 075-341-3131)で現在、創作妖怪作家の河野隼人也さんの個展「実録!町家カフェ妖怪図鑑 ようかいたちが いるおみおせ」が現在、行われている。
妖怪をモチーフにした作品を作るかたわら、「京都一条妖怪ストリート」の立ち上げスタッフや、妖怪をテーマとしたフリーマーケット「モノノケ市」の運営に携わる河野さんの作品展。同店の店長のチャムさんと、大学生時代同級生だった縁で実現した。
店の前には、「ここはかつて有名なお化け屋敷で、今でも妖怪が人の姿になって働いているのです…」というボードを設置。店に入るなり大きな「ぬらりひょん」が出迎える。展示の絵はすべて新作。店を撮影した写真に合わせ、妖怪たちを合成している。河野さんのお気に入りは、トイレに展示された「紫ババア」や「トイレの花子さん」、京都の妖怪「かいなで」の登場する作品。
絵の側にはキャプションを置き、妖怪の性格や、いわれを紹介している。「妖怪は造形の面白さのほかに、歴史や民俗学的な伝承など、多面的な魅力がある。実は地元の妖怪だった、など発見があるかもしれないので、キャプションも一緒に読んでもらえたら」と河野さん。
「カフェでの個展というのは新しい試み」と河野さん。一方、同店にとっても初の展示となる。「店にマッチした楽しい作品ばかり。遠方からも行きたいという声があるなど好評だったので、会期延長した」と店長のチャムさん。「ゆっくり見たい方は、15時から19時の間がオススメですよ」とアドバイスも。
「常連さんに楽しんでもらえるように」と、同店スタッフがカッパや天狗、豆腐小僧などに妖怪変化している「茶夢夜行絵巻」の展示や、河野さん自身が集めた本のコーナーも設ける。
営業時間は11時30~翌1時。7月11日まで。木曜定休。