京都の大学生が集まる京都学生団体「EN」は現在、京都市内の銭湯12軒で若者へ銭湯をアピールするキャンペーン「京都銭湯コレクション2009」を開催している。
京都市内には数多くの銭湯があるが、毎年10軒以上が休廃業に追い込まれている。同キャンペーンは若い世代に「まちの銭湯」の存在を知らせ、実際に銭湯の入浴を促すことを狙う。会場となる銭湯は明治湯・北野温泉(以上、北区)、御三軒湯・白山湯・長者湯・源湯・山城温泉(以上、上京区)、有馬湯・錦湯(以上、中京区)、白山湯六条店(下京区)、東雲湯・東山湯(以上、左京区)。参加銭湯12軒で200人以上の若者が被写体となり、友人や両親へメッセージを残す写真展が行われている。
期間中、毎日店を変えて、ビールや牛乳などのドリンクの無料配布を行うイベント「風呂あがりの乾杯」も実施している。同20日に無料配布が行われた錦湯では、常連客や地元の学生、東京から来たという若い観光客などが脱衣所でドリンクをもらい乾杯を繰り返した。店主の長谷川泰雄さんは「いつもと異なる風景で客からも面白いと好評。銭湯に若い人が入ることで活気が出てくる。一人若者が入ることで、さらに銭湯ファンを連れてきてくれる可能性がある」と期待を寄せる。
「風呂の日」でもある同26日には、東山湯で「最後の風呂上りの乾杯」が行われる。同団体の長谷川新さん(京都大学2年)は「銭湯のように何気なく生活しているまちに意外と大切な場所がある。参加者には京都をもっと味わってほしい」と話す。
開催は今月26日まで。