鴨川納涼床の料亭11店舗で中秋の名月を挟んだ9月12日~18日、「鴨川月見酒」が実施される。京都鴨川納涼床の魅力を改めて見直し、四季に応じた絶景の中で日本酒を五感で味わうことを目的に企画された。
主催する鴨川月見酒実行委員会事務局の南部さんは「日本酒を飲めないわけではないが普段から日本酒を飲まない」30~40代をターゲットに、「普段は飲まないがこんな時、こんな場所なら…という気持ちで飲んでもらい、日本酒に対する良質な原体験を持って帰ってもらいたい」と期待を寄せる。
今回は、伝統を守る老舗料亭11店で実施。各店では、同イベントのために選定した日本酒を組み込んだ「鴨川月見酒・期間限定特別コース」を提供する。各店で料理内容は異なるが、料理1~2品ごとに日本酒1銘柄を組み合わせて提供し、「料理ごとに日本酒との食べ合わせの微妙な違いが堪能できる」(同)という。
実施店舗は「豆屋源蔵」「新三浦」「割烹 竹島」「幾松」「梅むら」「銀水」「料亭 鳥彌三」「あと村」「もち料理 きた村」「鳥初鴨川」「仙鶴」。料金は、8,000円~15,000円(店舗により異なる、要予約)。同コースを注文した利用客に、特典としてオリジナル酒器を進呈する。
提供する日本酒は大手蔵元や京都にこだわらず、「良酒を頑張って作り続けている」(同)近畿の中小蔵を7蔵元14銘柄選定。主な銘柄は、「初日の出」(羽田酒造=京都市右京区)、「英勲」(齊藤酒造=伏見区)、「秋鹿」(秋鹿酒造=大阪府豊能郡)、「竹泉」(田治米=兵庫県朝来市)、「七本槍」(冨田酒造=滋賀県伊香郡)、「大治朗」(畑酒造=滋賀県東近江市)、「はんなり」(山野酒造=大阪府交野市)など。選定された日本酒は、「銘酒館タキモト」(下京区六条通高倉東入ル)で販売も行う。
南部さんは「今後、このイベントを毎年9月の京都の風物詩として定着させたい」と意気込みを見せる。冬季には、「冬の京都で燗(かん)酒ができれば」とも。