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京都デニムが京友禅染め体験セット コロナ禍から生まれたアイデア形に

筆の使い方を説明する京都デニムの桑山さん

筆の使い方を説明する京都デニムの桑山さん

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 京都デニム(京都市下京区)が現在、動画やオンラインを使った発信の一環で、クラウドファンディングサイトにデニムのがま口ポーチに京友禅染めを体験できるセットを販売している。

手元の様子も写される

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 2004年からデニムに京友禅の技法を取り入れた商品を展開する同店。コロナ禍で新しい発信の形が必要と考え、家にいながらも体験を通じて京都に伝わる伝統や技法を知ってもらおうとセットの開発に至ったという。

 MAKUAKE(マクアケ)で展開するセットは、桜の柄に抜染(ばっせん)した「がま口ポーチ」と、染料、パレット、丸筆と平筆、水差しボトル、そして手順を説明した紙と、動画もついてくる。染料は老舗の染料専門店「田中直染料店」(下京区)と共同開発したもので、約10分で乾き扱いやすいという。購入者が桑山さんに直接質問できるオンラインワークショップも設ける。目標額の15万円は翌日に達成している。

 5月14日にはメディア向けのデモも行われた。同店の職人の桑山豊章さんが、「染めは生地の中に水を染みこませること」と塗りの違いを解説したり、筆の使い方や色を重ねて濃くしたりする方法を説明。「匂い」「色を挿す」といった職人たちが使う言葉にも触れながら進めていった。

 桑山さんは「クラウドファンディングで『体験セット』と紹介するだけでは伝えきれないものがあるのも確か」と挑戦の難しさを見せながらも「実際に体験と対話を通じて伝統に触れてもらえるいい機会になるのでは」と話す。

 クラウドファンディングは5月30日18時まで。

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