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祇園・弥栄中学校跡に「漢字ミュージアム」 初年度は来館5万人目指す

漢字のルーツ紀元前の「甲骨文字」を見つける展示

漢字のルーツ紀元前の「甲骨文字」を見つける展示

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 祇園・八坂神社近くの「漢検 漢字博物館・図書館(愛称=「漢字ミュージアム」 京都市東山区祇園町南側、TEL 075-757-8686)で6月9日、内覧会が行われた。

体を使って漢字を作るコーナーも

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 元弥栄中学校跡に建設した地上3階建ての建物は1階と2階がミュージアムで延べ床面積は約2700平方メートル。2012年に京都市の跡地活用の提案募集を受け「日本の漢字文化を発信する施設」の提案を行い採択された。2015年2月から建設が始まり、今月29日に開館する。

 小中学生とその家族をコアターゲットとし、立地の良さから、外国人を含む一般観光客の来館も見込む。初年度は5万人の来館を目指す。

 1階壁面には現代に至るまでの「漢字の歴史絵巻」を展開。体験シートを使い「甲骨文字占い」や「万葉仮名スタンプ」で自分の名前を作るなどして漢字の変化を追えるよう工夫した。青銅器や木簡、紙やインク、現在のモバイルツールなど「書くもの」の歴史も展示する。

 1階から2階にかけては、辞典「大漢和」(大修館)が収録している漢字を集めた「漢字5万字タワー」を配置。青は小学校で学ぶ字、オレンジは常用漢字など色や大きさが異なる漢字を組み合わせている。

 2階はグラフィックや映像などを使うアトラクションの要素が強いフロア。四字熟語のゲームやタッチパネル式で漢字を組み合わせる「漢字かるた」、体で漢字の形を作って撮影する「体で漢字」も設ける。その地方にしかない「方言漢字」や日本生まれの「国字」紹介ブースも設置する。

 高坂節三館長は「漢字文化の研究や普及についての蓄積が前理事会にあり、現在も残る職員の頑張りと多くの支援でスタートすることができた」と同協会の不祥事後に理事に就任した経緯を説明しつつあいさつ。「私たちの夢であり、次の世代につながる夢を持ってほしいとの思いから、今後の抱負を漢字一文字で表すなら『夢』にしたい」と意気込む。

 開館時間は9時30分~17時(入館は閉館30分前まで)。入場料は大人=800円、大学・高校生=500円、小中学生=300円ほか。月曜定休(祝日の場合は翌平日に振り替え)。

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