「京都 清宗根付館」(京都市中京区壬生賀陽御所町、TEL 075-802-7000)で7月1日、夏の一般公開が始まった。
今年で5周年を迎える同館。武家屋敷を改装した館内に、現代根付けを中心に約400点を展示する。根付けとは、江戸時代に印籠やたばこ入れなどを帯から下げる際に紛失や盗難を防ぐために使われた留め具。鹿の角や象牙などの天然の素材を彫って作られる。
今回は、向田陽佳さんの作品約40点を特集展示。「踊る船鉾」のように祇園祭にまつわる作品も並ぶ。向田さんは書家でもあるため、作品と共に書や直筆の作品解説を添え、作品のモチーフや背景となる物語、ポイントを紹介する。
「松鶴」という作品には、スケッチを併せて展示。細部や色も決めて制作に取り掛かっていることがうかがえる。「白守宮」は、他の作品のために設置されたルーペに取り付けるなど、展示も工夫を凝らしている。
開催時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。入館料は、大人=1,200円、中高生=600円(小学生以下は入館不可)。7月31日まで。