大将軍商店街・妖怪ストリートでの妖怪イベントに合わせ、「モノノケバス」ツアーが開催される。主催はB.B.A.（中京区西ノ京勧学院町、TEL 075-432-7022）。

　京都の妖怪伝説などの「不思議スポット」をバスで巡る同ツアー。「モノノケガイド」がその場所のいわれなどを紹介する。同社企画営業でモノノケガイドも務める河野隼也さんは「京都の有名な観光地を回るツアーにはない、変わった視点で京都を見てほしい、という思いからツアーを企画した」と話す。参加者は妖怪ファンが多く、京極夏彦の本で妖怪に興味を持ったという女性や親子での参加もあるという。

　「京都の街は『鬼門』を強く意識した平安京が原型であるため、現在でも鬼門にまつわる場所が多い」と河野さん。「鬼門」の方角は北東と言われる。そのため、平安京の人々は、大内裏の北東にある比叡山から『鬼門』の文字通り鬼が来ると恐れたという。有名な晴明神社も大内裏から見て北東に位置する。さらに、大内裏の北東の塀は角にならないよう塀を内側にくぼませ、その軒下には「魔が去る」に掛けて猿の木像が安置された。猿が逃げ出さないよう囲いを設けるという念の入れようだ。これらのすべてが今でも見ることができる。

　「妖怪などの不思議な話はその土地の歴史と深くかかわっている」。そのため、京都の人も知らなかった歴史を聞いて驚くこともあるという。「普段良く知っている街でも視点を変えると新たな発見があり面白いのでは」とも。

　ツアーは往路と復路の2コースがある。往路は京都駅八条観光バス駐車場発で9時30分～・13時～。復路は大将軍商店街・妖怪ストリート発は13時30分～。参加費は往路・復路ともに5,000円。8月17日～21日。