創業350年を迎えた玉乃光酒造株式会社(本社:京都市伏見区)は、伝統ある日本酒造りと現代アートの融合を目指す「350×(カケル)プロジェクト」のシリーズ2を、2025年3月15日より数量限定で発売しました。
本プロジェクトは2024年に始動。酒造りの“クリエイター”である玉乃光酒造が、国内外の多様なアーティストと協働し、日本酒を通じて新たな価値や出会いを創出することを目指しています。
シリーズごとにテーマを設け、年に2回リリース。テーマに合わせて味わいやラベルデザインが変化することで、毎回異なる「一期一会」の出会いを楽しめるのが「350×」の特長です。
350カケルプロジェクト・シリーズ1の記事はこちら
シリーズ2を彩る、6名のクリエイター
第二弾でも、国内外の6名のアーティストが本プロジェクトに参加。それぞれの視点と感性で、白い瓶というキャンバスに唯一無二のデザインを描き出しました。夢や希望、伝統、そして多様な価値観が込められた作品たちは、日本酒を「感じるアート」へと昇華させています
・Colorful U-go
「好きなもの」をコンセプトに作品を手がける、日本の若手アーティスト。ダイナミックな構図の中に繊細なタッチが光る作風で、「カラフル」な色彩と豊かな構成力が、見る人の心を惹きつけます。明るくポップな世界観には、作家自身の“好き”が余すところなく詰め込まれており、その自由な表現から、作品への深い愛情が伝わってきます。
三五〇× Colorful U-go
<作品コンセプト>
作品名は『左目の達磨』。アートとお酒の共通点を探る中で辿り着いたのは、「終わりのないこだわり」というテーマでした。右目だけを描いた達磨は、夢を追い続ける過程の象徴。夢を叶えた両目の達磨よりも、未完成の美しさを大切にしたいという思いを込めています。
<クリエイターコメント>
今回の『350+プロジェクト』のような若手アーティストを起用したクリエイティブで大胆な企画に対して僕は夢を叶えるためにたとえ何度転んでも立ち上がる『左目の達磨』をモチーフにしました。 「クリエイティブを越境する酒蔵であり続けること。」と言う目標を叶えるために挑戦的で大胆な企画を行い続ける玉乃光様のプロジェクトにマッチした作風になったかと思います。 夢を叶えた後の両目を塗りつぶした達磨にせず、あえて右目だけ描いた達磨にすることで玉乃光様の末永い繁栄の願いを込めて描かせていただきました。
・ぎるぐる
物語性と即興性を融合した「ドラマツルギー・リアルタイム・タクティカル・アドベンチャー」という独自の手法で、舞台・映像・アートを越境するクリエイティブ集団です。
観客や参加者が物語に関与する、新たな体験型ストーリーテリングを追求しています。
三五〇× ぎるぐる
<作品コンセプト>
対極の存在が混ざり合うことをテーマとした作品『ぎるぐる』。その世界観を背景に据え、主人公である三津 真央を本コラボのためにキャラクターデザイン担当者が描き下ろしたものとなります。 細かな意匠に様々な”意味”がありますので、是非ゲームと共にお楽しみください。
<クリエイターコメント>
長い歴史を持つ日本の文化である日本酒と、歴史は短くとも現在の日本文化として世界で認知されるデジタルゲーム。そのコラボレーションが『ぎるぐる』という現代の”日本らしさ”を詰め込んだ作品で行えることを大変嬉しく思うと共に、どのような化学反応が起こるのか、非常に楽しみにしております!
・PORA
韓国出身のイラストレーター。幻想的でやわらかなタッチを特徴とし、見る人の心にそっと語りかけるような世界観を描き出します。出版物の挿画、デザイン、展示など、絵画表現を軸に多岐にわたる活動を展開。アジアを中心に、日本でも注目を集める新進のアーティストです。
三五〇× PORA
<作品コンセプト>
すべては「水」から始まります。玉乃光が生まれる水、韓国と日本をつなぐ海。その海の上を飛ぶツバメは、韓国で幸運と良い知らせを運ぶ象徴です。光る海と仲良く挨拶する2羽のツバメと共に、玉乃光を楽しんでいただけたら嬉しいです。
<クリエイターコメント>
昨今は、あらゆる領域を超え、全てが繋げられるコラボレーションの時代ですね。出会いは拡張であり、それはまた新しい誕生を意味します。日本の作り手の杜氏と韓国の絵の作り手の私が出会い、新しい玉乃光が生まれます。その出会いがお客様まで繋がりまた新しい出会いがずっと続けられる楽しい経験になることを期待します。
・SAICCHEEE
沖縄出身のアーティスト。3D先端技術と伝統的な印刷技法であるシルクスクリーンを融合させ、自然の力を感じさせる独特の感覚を持つアート作品を制作しています。繊細でありながら力強い表現に、先進技術と伝統技法が調和し、見る者の五感に深く響く世界観を描き出します。
三五〇× SAICCHEEE
<作品コンセプト>
群衆の中で、惰性のまま思考せずに生きる現代社会。そこには、思考を止めたユートピアのようでありながら、本質的にはデストピアとも言える一面があります。そんな世の中において、「気づき」によって生まれる苦しさと、それにともなう喜び。その感情の広がりが、日本酒と調和しながら、より豊かにつながっていくことをイメージしています。
<クリエイターコメント>
思慮深いエレガントな皆様とのご縁に感謝しております。新しい世界へのお力添えになれるとうれしいです。アートと日本酒の調和/広がり/タイミング/音とお酒の調和、お酒は色々と調和をとっていくれます。
・Seta
多彩なジャンルを横断しながら自由な発想で表現を追求する日本のクリエイター。映画『マンガ家、堀マモル』では原作と主題歌を担当し、音楽のアートワーク制作も手掛けるなど、映像や音楽、デザインを融合させた独自の世界観を展開しています。ジャンルの枠を超えた活動を通じて、新しい表現の可能性を切り拓いています。
三五〇× Seta
<作品コンセプト>
田んぼの風景は、私の地元の原風景でもあります。春夏秋と表情を変える稲穂は、いつも風に吹かれて穂先を踊らせていました。そんな心地よい「風」を描きたいと思い、幸運の象徴・鯨と、自由や希望の象徴・カモメを風の中に描きました。
円形のキャンバスには、命が巡るような願いも込めています。
<クリエイターコメント>
これからも、そして、これまでも繋がれてきた玉乃光酒造さんのものづくりに、私も参加させていただきとても嬉しいです。日本酒好きの父の影響で、私も日本酒が好きになりました。そんな風に、世界中にいる日本酒ファンの方々がこのお酒を大切な人と飲んで笑顔が広がっていくことを願っています。350年後‥私はもういないと思いますが(笑)玉乃光酒造さんの日本酒ラバーたちが世界中で乾杯している光景を見たくて堪りません。
・anothermountainman(Stanley Wong)
香港を拠点に活動するビジュアル・コミュニケーター。『redwhiteblue』シリーズで国際的に知られ、2005年のヴェネツィア・ビエンナーレ香港代表として「香港のポジティブな精神」を表現。国内外の美術館やギャラリーで作品が展示され、多数の賞を受賞しています。
三五〇× anothermountainman
<作品コンセプト>
「heaven in earth」。
彼は蜃気楼を見て、彼女はオアシスを見る。私には、この世がまるで天国のように映る。
人生のすべては、視点や幻想に過ぎず、絶対的な真実など存在しない。
それは、見る者によって、穏やかにも孤独にも、静かにも悲しくもなり得るのです。
<クリエイターコメント>
仏教哲学の用語では、これは「観照(かんしょう)」の現象である。あなたが見るものは、あなたの心と意識を映し出す鏡なのだ。
アジアの歴史や文化を、現代のビジュアル・クリエイティブと融合させるプロジェクトに参加できることを嬉しく思う。
これは今と未来に向けたブランディング・スピリットである……。
仲間の絆が生んだ、軽やかで香り豊かな一本
シリーズ2のテーマは「仲間」。製造メンバー全員が主体的に関わりながら酒造りを進め、いつもよりアルコール度数を低めに設定しつつ、香り豊かで旨味もしっかり感じられるお酒を目指して完成した一本です。
原料は全量手洗いで丁寧に洗米し、香りが引き立つ麹を使用。また、低アルコールを実現するために、毎日細やかに仕込み水の調整を行っています。上槽直後の生酒は、酢酸イソアミル(バナナ香)の吟醸香がふんわりと広がり、アルコール度数が低いながらも、きれいでサラサラと飲みやすい味わいに仕上がっています。
醸造チーム内で技術的な議論を重ねることで、新たな発見や理解が深まり、クリエイティブで楽しい造りが実現しました。
商品概要
- 商品名:350+/350× Series2
- 原材料名:米(岡山県産)、米こうじ(岡山県産米)
- 原料米品種:雄町 100%
- アルコール分:13%
- 容量:720mL
- 販売価格: 5,500円(税込)
- 発売日: 2025年3月15日
- 販売場所: 350オンラインショップ https://350.tamanohikari.co.jp
- 仕様: 350+ラベル、アーティストラベル6種(中身は共通)/各種 限定300本
写真はアーティストラベル6種。
会社概要
玉乃光酒造株式会社
代表取締役社長 羽場洋介
本社所在地:京都市伏見区東堺町545-2
TEL:075-611-5000(代表)
公式サイト:https://www.tamanohikari.co.jp