大谷大学(所在:京都市北区 学長:木越 康)は、2026年6月2日(火)~8月2日(日)の期間、2026年度夏季企画展『秀吉軍記の世界で豊臣秀長になってしまった件』を開催します。
本展は、2026年NHK大河ドラマの主人公として注目が集まる豊臣秀長と、その兄・秀吉の立身出世を描いた幕末・明治の軍記物(『絵本豊臣勲功記』、『英名百雄伝』等)をおもしろおかしく紹介する展覧会です。最大の特徴は、来館者が物語の世界に迷い込み、豊臣秀長自身になって展示を鑑賞するという「没入型」の演出です。
会場内では、物語の登場人物(アバター)となった来館者が、軍記に描かれた世界、秀吉本陣や中国大返しの場面に身を置いたり、敵城内を描いた挿絵を望遠鏡で覗き物見をしたり、ほかにも言葉や絵の探し遊びをして自分ならその場面をどう受け止めるのか、来館者の考えを引き出します。また、本展は“学生とともにつくる展覧会”を目指し、博物館学芸員実習生がグッズの企画・デザインや、一部資料のくずし字の翻刻に取り組んでいる点も特長です。古典資料を現代の感覚で捉え直す、新しい形の鑑賞体験を提供します。

『絵本豊臣勲功記』第五編巻十「筑前守京都本能寺の大変を聴て中国より一騎に駈る」+メインキャラクター
2026年度夏季企画展「秀吉軍記の世界で豊臣秀長になってしまった件」イベントページ
https://www.otani.ac.jp/events/kakikikakuten26.html
1.「秀長」の視点で戦場をめぐる没入型ストーリー
来館者は、展示室の鏡をのぞき込むと秀長の姿に変わってしまったという設定で、秀吉軍記の世界へ。戦国の大事件を当事者として体験します。

左:実際の展示イメージ 右:『絵本豊臣勲功記』第五編巻三「加藤清正蜂須賀家政大勇を以て鳥取城を熟観す」
2.幕末・明治の武将イラストの共演
『英名百雄伝』や『英雄百人一首』など、歌川国芳ら著名な浮世絵師が描いた躍動感あふれる武将イラスト群を随所で紹介。現代の武将イメージのモチーフになるイラストから、来館者に「推し」を見つけていただきます。

左:豊臣秀吉『絵本豊臣勲功記 第六編』 中央:藤堂高虎『英名百雄伝 三編』 右:小早川隆景『絵本豊臣勲功記 第四編』
3.学生によるプロデュース企画
学芸員を目指す学生がグッズの企画・デザインに従事。学生独自の視点で古典資料の魅力を形にしたオリジナル缶バッジを作成、販売します。

缶バッジデザイン案 ※変更の可能性があります
■本展監修/大谷大学 文学部 講師 工藤 克洋コメント
今回の展示で扱う『絵本豊臣勲功記』などの軍記物は、幕末から明治にかけて人気を博した、秀吉伝記です。百姓から天下人へと昇りつめていく秀吉の出世譚を、事実を踏まえつつも、時に想像で補いつつ、言葉だけでなく絵も交えながら語りかけてくれます。しかし、古典籍の展示はくずし字で表現されているため、「文字が読めない」「素通りされてしまう」という課題を抱えがちです。そのため、本展では、単に展示品を眺めるのではなく、若年層に馴染みのある「転生モノ」のような没入体験として構成しました。来館者が「豊臣秀長」というアバターを身にまとい、軍記に描かれた戦場での出来事をどう考えるのかを来館者に問うことで、来館者に展示の主人公になって欲しいと考えています。
・『絵本豊臣勲功記 第四編』八功舎徳水著,歌川国芳画,安政7年(1860)刊
・『絵本豊臣勲功記 第五編』八功舎徳水著,歌川国芳画,安政7年(1860)刊
・『絵本豊臣勲功記 第六編』八功舎徳水著,松川半山画,文久3年(1863)刊
・『英名百雄伝』近澤幸山著,歌川貞秀画,文久3年(1863)跋
・『英雄百人一首』川柳金蔵(緑亭川柳)著,歌川貞秀画,弘化2年(1845)刊
・『英雄百人一首』緑亭川柳著,歌川貞秀画,嘉永1年(1848)刊
・『続英雄百人一首』緑亭川柳著,歌川豊国ほか画,嘉永2年(1849)刊
・『義烈百人一首』緑亭川柳著,歌川国芳画,嘉永2年(1849)序

『絵本豊臣勲功記』第四編巻十 「三木の城兵謀を究めて平山なる羽柴が陣へ推進る」

『絵本豊臣勲功記』第五編巻三 「鳥取城中飢渇人馬を喰ふ」

『絵本豊臣勲功記』第五編巻七 「右大臣猛憤弓矢を執て村井木村を激殺し玉ふ」
■展示会名:2026年度夏季企画展「秀吉軍記の世界で豊臣秀長になってしまった件」
■会期:2026年6月2日(火)~8月2日(日)
■開館時間:午前10時~午後5時(入館は
午後4時30分まで)
■休館日:日曜日・月曜日
※ただし、6月15日(月)、6月21日(日)、
7月20日(月・祝)、8月2日(日)は開館
■観覧料:無料
■場所:大谷大学博物館(京都市北区小山上総町 大谷大学 響流館1F)
※京都市営地下鉄烏丸線国際会館行「北大路」駅下車、6番出口すぐ
※市バス「北大路バスターミナル」、
「下総町」、「烏丸北大路下車」
■主催:大谷大学博物館
■後援:エフエム京都
■HP:
https://www.otani.ac.jp/events/kakikikakuten26.html
ワークショップ「ミュージアムグッズをつくろう」
『英名百雄伝』等のイラストから好きなものを選び、オリジナルの缶バッジを作成します。
・日時:2026年6月21日(日)、7月20日(月・祝)午前10時~午後3時
・料金:200円(材料費)
生涯学習講座「幕末・明治も大人気?絵本・イラスト集になった豊臣兄弟」
実物の資料に触れながら、豊臣兄弟の描かれ方の変遷を学ぶ全3回の講座です。
・日時:2026年6月26日、7月3日、7月10日(各金曜日)
午後2時30分~午後4時
・講師:当館職員
・受講料:4,500円(※要事前申込 締切6月12日)

本学博物館は、真宗学・仏教学・歴史学・文学など世界的に貴重な典籍、考古遺物、民俗資料など約12,000件を所蔵。年4回の企画展と年1回の特別展を地域に広く公開し、文化財を間近でみることができる博物館です。
博物館の設置構想は、本学図書館が収蔵していた貴重資料および考古遺物や民俗資料などの文物を含む多様な資料の適切な保管と調査研究、1987年に開設された博物館学課程の充実化、生涯学習など社会的要請への対応などを目的に策定されました。

大谷大学は、1665(寛文5)年の江戸時代、京都・東六条に創設された東本願寺の学寮をその前身としています。その後、いくたびかの変遷を経て、1901(明治34)年、近代的な大学として東京・巣鴨の地に開学。1913(大正2)年、現在の地に移転開設しました。
親鸞の仏教精神に基づき、“人材”ではなく“人物”の育成を目標とする学び「人間学」を教育・研究の根幹とし、広く一般社会へ開かれた大学として確かな歩みを続けています。2021(令和3)年には、近代化120周年を迎えました。