今年4月に開設10周年を迎える京都芸術センター(京都市中京区室町通蛸薬師下ル、TEL 075-213-1000)は1月30日から、さまざまなアーティストの企画による記念事業を開催する。
同センターは2000年4月の開設以来、国内外の芸術家が互いに刺激し合う場の創造と、次代を担う若手アーティストの支援に取り組んできた。今回の記念事業では、伝統芸能から現代美術、美術から舞台芸術に至るまで、同センターの10年間を振り返り、これからへとつながっていくような多様なジャンルの展覧会やイベントを行う。
同センター・アートコーディネーターの安河内宏法さんは「10周年という節目に行われるので、京都芸術センターにこれまで深くかかわってくれた方がたくさん参加する。通常開催している事業も、いつも以上に力を入れて開催する」と話す。
「最近、事業仕分けのニュースなどを見るにつけ、京都芸術センターが取り扱っている芸術や文化関係の事業は、誰にどのような意味や価値を持っているのだろうかと考えることが多い。このような問いは事業仕分けの有無にかかわらず、恐らく文化施設にとっては重要な問いであり、これから先活動を続けていくにあたって常に自問し続けなければならないだろう」と安河内さん。今後の展望については、「京都芸術センターは公共施設として、アート界の中に自閉するのではなく、より多くの人たちが文化や芸術に触れることのできる開かれた場を作ることが必要」と語る。
10周年記念事業は5月5日まで。