立命館大学(北区等持院北町)の文学部地理学教室は1月下旬より、GIS(地理情報システム)を使って制作した「バーチャル京都3Dマップ」をホームページ上で公開している。
同サイトでは「京都御所」「平安神宮」「銀閣寺」など京都の主要ポイント周辺を空中から3次元で見ることができるほか、「ウオークスルー」に切り替えると、現在と1928年の四条河原町近辺を歩く疑似体験ができる。1928年のデータは現存する空中写真の最古のもので、京都大学が所有する。
同地図は、文部科学省の「21世紀COEプログラム」の「京都アート・エンタテインメント創成研究」の一環として、矢野桂司教授、中谷友樹助教授、瀬戸寿一さんらを中心メンバーとした同大学の研究チームが、パスコなどが共同開発する「マップキューブ」のデータと2次元の地図を用いて制作した。ホームページ上で閲覧できるのは、過去4年半に渡る研究成果のごく一部だという(同教授)。
2月下旬には、「京都市平安創生会館」(中京区丸太町七本松)で展示されている「平安京復元模型」(7.8メートル×6.6メートル)の設計図を用いて制作された「平安京3D地図」も公開を予定している。2月上旬には、研究成果を盛り込んだ「バーチャル京都~過去・現在・未来への旅~」(ナカニシヤ出版、2,730円)を出版する。