京都芸術センター(京都市中京区室町通蛸薬師下ル、TEL 075-213-1000)は8月1日から、夏休み企画として造形作家・日詰明男さんによる「星ぼっくり茶寮」展を開催している。
同センターは例年、展覧会をはじめワークショップやレクチャーなどのイベントを夏休み企画として実施。今年は7年目の開催となる。
造形作家の日詰さんは、自然の中にさまざまなかたちで存在する幾何学的な構造を応用した作品で知られる。展示期間中は京都に滞在し、展示だけでなく来場者とともに過ごす時間を重視するスタイルが夏休み企画の方針と合ったため、今回出展することになったという。
各ワークショップでは、幾何学の数式に基づく造形作りや音楽が体験できる。竹を楽器にして「黄金比」のリズムを練習する「音楽の時間」(毎夕18時~20時、16、23、30日を除く、無料)や、専用キットでの造形の組み立てを行う「図工の時間」(16、23日、定員20名、参加費500円、要申込)など。「ワークショップを通じて難しいだけだと思っていた数学が楽しく、親しみやすく感じられる試み」(同センター担当者)という。
期間中は、同センター入り口に植物が葉をつける法則「フィボナッチ葉序」に基づく竹の茶室「星ぼっくり茶寮」が建てられ、にじり口から靴を脱いで中へ入れる。同茶室は松ぼっくりと同じ数学的原理に基づく建築で、構造は揺れに強く、光や音を効率よく乱反射するという。中央には囲炉裏があり、作家の在室中は松ぼっくり10個か現金200円で自家焙煎コーヒー豆と松ぼっくりの炎でいれたエスプレッソを提供する。
センター担当者は「夏休み中の子ども達とその家族や地元の方々に気軽に足を運んでもらうことが大きな目的。散歩がてら何度でもぶらりと立ち寄っていほしい」と話している。
開催時間は10時~20時。入場無料。8月30日まで。
伝統工芸研修「わざゼミ」-京都芸術センターで報告作品展(烏丸経済新聞)京都芸術センターで公募展-描かれたイメージが溶解する映像作品も(烏丸経済新聞)複数のギャラリーが合同企画「裏・アートマップ」-京都芸術センター(烏丸経済新聞)京都芸術センター