夏休み中の小学生に健康課題を学んでもらい生活改善につなげてもらう授業「第61回夏期健康学園~京キッズ・ヘルスプロモーション~」が8月3日、京都女子大学(京都市東山区今熊野北日吉町)で開講された。
京都市小学校保健研究会が主催する同授業。当初は子どものぜんそく対策を目的としていたが、近年は薬の有効性が上がったことを受け、多様化する子どもたちの健康課題に沿った授業を行っている。
今回は、同大学発達教育学部教育学科 養護・福祉教育学専攻の大川尚子教授のゼミで学ぶ3・4年生12人が現役の養護教諭らと企画。タブレット端末の活用や、学生自ら寸劇を行うなど、工夫を凝らした。昨年まではコロナ禍の影響で、オンラインでの開講が続いていたが、今年から4年ぶりに対面での授業を再開、京都市立の小学生約50人とその保護者らが受講した。
授業は「これであなたも目のマスター」「自分の歯は元気かな?」「身にせまる?!くすりのひみつ」「気持ちをコントロールするには?」の4つを用意。受講する子どもたちには2つを事前に選んでもらった。
「気持ちをコントロールするには?」では、主にアンガーマネジメントや怒りの感情を自分自身でコントロールするための呼吸法や思考法を伝え、多くの子どもたちが積極的に自分の考えを書き出したり、挙手して発言したりする様子が見られた。小学4年生の男子は「頭の中で6秒カウントして、怒った気持ちを収める方法は、これからやってみようと思った」と話した。
大川教授は「授業を行った4年生の学生は、今まさに養護教諭の採用試験期間中。模擬指導や面接を控える中、実際に子どもたちと触れ合い、授業を行うことは非常に貴重な良い機会。彼女たちのキャリア形成にも役立つはず」と話す。