コミュニティースペース「九条湯」(京都市南区東九条中御霊町)で10月9日、KYOTO Dance Exchangeの公演「裸にならない丸裸のダンス」が行われた。
体形や年齢、経歴や生活にとらわれず、踊る行為から生まれる感情や意思の伝達、表現、交流を目的とする「コミュニティーダンス」を軸として活動する同団体。今回は11人が2日間で6ステージの公演を行った。
客席は風呂場に設けられ、脱衣所から紫や水色の衣装に身を包み、風呂おけを持ったダンサーが登場。洗い場の前に整列して、音楽に乗って肩甲骨を回し、時折「うっ」と掛け声を上げて始まった。
外光が差し込んで明るい中、からの浴槽の中に入る作品、銭湯とは場違いなドレスをまとったファッションショーのような演出、ミラーボールが回る中、デッキブラシでリズムを取るダンスなど、風呂場のさまざまな場所で次々と作品を展開した。
脱衣所では互いに身体を洗う動作を振り付けにした「裸の付き合い」という銭湯にちなんだ作品も。最後はそろいの衣装で「第九」の替え歌に合わせたダンスで締めくくった。
枚方市から公演を見に来たという高橋芽生子さんは「元銭湯のすてきな場所を生かしながら、お客さんのすぐそばで一人一人が異なる世界観で踊っているのが面白く、すごいと思った」と話していた。