京都清宗根付館(京都市中京区)で4月2日、宮澤宝泉さんの特集展示が始まった。
同館は、江戸時代に主に使われた「根付け」専門の美術館。根付けは印籠(いんろう)や巾着を帯から提げる際に使われた留め具。主に象牙やツゲの木、鹿の角などが材料として使われている。館では現代で使われる作品を中心に展示する。
「根付の夕べ」と名付けられた作品は、にこやかな表情で袋いっぱいの根付けを持つ作品や、源氏物語の有名な一節、不義の子を抱く源氏の姿など、小さな中にも人物の感情を豊かに彫るのが特徴。
このほか根付けを彫るために作家自身が作る「左刃(ひだりば)」と呼ばれる彫刻刀や、「根付師」の名人を記した「装剣奇賞 (そうけんきしょう)」といった資料の展示も行う。
開館時間は10時~17時(入館は閉館30分前まで)。料金は、一般=1,000円、小学・中学・高校生=500円。月曜休館(祝日の場合翌日休館)。