「北野界わい創生会」(京都市上京区中立売通六軒町西入三軒町)が現在、ホテルや旅館などに対してインバウンド向けの個人旅行ガイド派遣事業を行っている。
訪日外国人旅行者の受け入れ環境の整備を図るため通訳案内士法が昨年改正され、今年1月4日から国家資格の通訳案内士でなくてもガイドが有償で通訳案内ができるようになった。
同会では中国語と英語の2言語に対応。京都市認定のガイドやガイド経験の長い人など質の確保に務める。依頼を前日の16時まで受け付けるなど、柔軟さも売りの一つ。同会代表の鳥井光広さんは「提携するホテルや旅館顧客が少しずつだが伸びてきている」と話す。
3月末にスイス人の家族を1日かけて桜が満開の金閣寺や二条城などを案内した岩井友美さんは「プロとしてお金をもらってガイドをしたので気持ちが引き締まった。好奇心の強い人で『二条城の天守はなぜないのか』など次々と質問されて自分自身の学びも多かった」と話す。
岩井さんは「通訳案内士を取得し、感情を表す語彙(ごい)や専門知識を増やして、的確に聞きたいことが伝えられるようなガイドになりたい。ガイドの需要も高まっており、ガイドを増やす活動も積極的に進めていきたい」と話す。
利用料は、ガイド1人につき1日(約7時間)=3万円、半日(約3時間)=1万5,000円。ガイドの交通費や入館料などの実費は利用者負担。