京都国際マンガミュージアム(中京区)で3月31日、「超異次元対談 樂(らく)吉左衞門×松井優征」が行われた。主催は京都市内博物館施設連絡協議会(京博連)など。
2人と一緒に京博連の山本浩智さんが、松井優征さんの「暗殺教室」のキャラクター「殺せんせー」に扮(ふん)して登場し、会場を沸かせた。
松井さんは「暗殺は弱いものが強い者を倒すための『弱者戦略』。戦艦クラスの先生がひしめく中、自分は才能弱者のモーターボート。彼らがやっていなくて自分ができることは何かを突き詰めていったのがあの作品だった」と話す。
樂さんは「3年か4年は展覧会用に誰にも見せずにひたすら作品を作る。その間は、世間が抱く『伝統』や『マンネリ化した価値観』をグサッと刺すためのナイフを研ぐような緊張感がある」と暗殺になぞらえて制作現場を明かした。
対談では2人が好きな漫画について、桃山時代から続く家の宿命を持って生まれた樂さんが家を継ぐまでの葛藤、作品はどこまで偶然性に任せるかなどで共通点や相違点が話題となり、最後は握手を交わして対談を終えた。
対談は京博連の25周年や、2019年に京都でICOM「世界博物館大会」が行われることを記念して行われた。