池坊会館（京都市中京区）で1月5日、「初生け」が行われ、全国から集まった5歳から95歳までの門弟およそ1500人が花を生けた。

池坊専好次期家元の「彩（いろどる）」

　式では、振り袖姿や羽織はかま姿の門徒40人が、生け花の発祥の地となる六角堂（法頂寺）を参拝。池坊道場に移動し、用意された松や柳、ナンテンやチューリップなどの花材を花器や枝ぶりを見ながら生け込み、池坊専好次期家元が巡視した。

　次期家元も初生けに臨み、黄色い花を付けたロウバイやスイセン、赤目柳やツバキを生け込んだ。その後、参加者と新年のあいさつを交わし、新しい年の精進を誓った。次期家元の花は一人一人が個性と能力を生かしながら互いを認め尊重し合う円満な世の中になることを祈念して生けたという。

　お花を始めて10年目という中島教芳さんは「松やナンテン、ランといった格の高いお花だったので、お正月らしく華やかに生けた」と話す。3年目になるという錦織広江さんは「コケの付いた立派なナンテンだったので生かせるように考えた。昨年免状を頂き、立花が生けられるようになったので挑戦したい」と抱負を話す。