「インスタグラム」最高製品責任者のケビン・ウェイルさんが10月5日、京都清宗根付館(京都市中京区)を訪問した。
ウェイルさんは4日、日本政府観光局と協力し、知られざる日本の魅力を発信する「#Unknown Japan」キャンペーンを発表。観世能楽堂でインスタグラマーとの撮影会にも参加した。この日は、日本で3番目にインスタグラムに投稿された観光名所の清水寺を訪問し、たくさんの写真を撮ったという。
ウェイルさんによると、今年に入ってからだけで300万人以上の人が日本国外から来日し、2000万件以上の写真をインスタグラムにポストしたという。「言葉は分からなくても写真と動画は世界共通言語だから、インスタグラムは『発見とインスピレーションのプラットホーム』になっている。友人のために上げた写真が、多くの人がインスピレーション与え、日本に行きたいと思うきっかけになっていく」と話す。
日本でも2000万人のユーザー数を突破し、利用者数を急激に伸ばしたインスタグラム。その理由の一つが「ストーリー」機能だという。インスタグラムの投稿が完璧な「ハイライト」で、インスタジェニック(インスタ映え)するものであるのに対して、同機能は24時間後に自動消去されることから、完成度よりも日常やちょっと面白いことが投稿できて家族や友人に見せたいという思いがユーザーに共感されていることから日本でも高い評価を得ているという。
これからインスタグラムを導入しようと検討している京都の施設に対して「インスタグラムは言葉の壁を超えて、その人の持つ情熱を追求することで、より多くの人とつながっていくツール。楽しんで使ってくれたら、それが伝わるはず。『ストーリー』を使って展示では見せない部分を発信してもいいのでは」とアドバイスした。
ウェイルさんは、根付根の主任学芸員の伊達敦士さんから根付の説明を受けたり、実際に根付を触ってみたりして根付館での滞在も楽しんでいた。