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京都でアニメグッズ商品化セミナー 成功の鍵は「地域性」、老舗酒蔵が取り組み紹介

セミナーの様子。用意していた席がなくなるほど

セミナーの様子。用意していた席がなくなるほど

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 「みやこめっせ」(京都市左京区)で9月16日、京都国際マンガ・アニメフェア(愛称=京まふ)で、企業向けキャラクタービジネスセミナーが行われた。主催は「京都クロスメディア推進拠点」(KCROP=クロップ)。

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 同セミナーには、京都府北部の宮津市にある1767年創業の酒蔵「白糸酒造」から宮崎美帆さん、「弱虫ペダル」の権利を持つトムス・エンタテインメント(東京都中野区)から商品ライセンス課の田中康裕さんと本宮理恵さんが登壇し、弱虫ペダルのお米やお茶の商品化の過程を紹介した。

 「漫画やアニメが大好き」と話す宮崎さんは、京まふが始まった2012年に同社ブースを訪ね企画書を持ち込んだことをきっかけに、キャラクター商品の企画製作を行うようになったという。本宮さんは「最初から作品を研究されていたしストレートに熱量があった」と振り返る。

 宮崎さんは、主人公の通う千葉の高校や、ライバル校の京都や神奈川といった地域の特色を出すためにそれぞれの産地の米店で最適な物を探したという。品質に妥協したくない職人とのすり合わせは「もっと良くなるのでは」と決めきれないことや、「季節が合わないので出したくない」と言われ難しい局面もあるという。そうした場合は、宮崎さんからアイデアを出すことで「それならばこれができる」と乗り越えてきたという。

 田中さんは「既存の商品にキャラクターと地名を印刷するだけではファンは満足しない。弱虫ペダルは既に多くのグッズがあるが、お米やお茶は地域性もあり付加価値が高い。食品分野は他の企業が扱っていない商材だったことも商品化できた理由」と話す。「流通に関しても、インターネット通販で何でも販売できる時代だからこそ、その場所に来たからこそ購入できる、その土地ならではのものには力を入れていく。商品化を考える企業の方もそうした視点で取り組んでもらえたら」と話していた。

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