集英社や京都市など14団体で組織する「京都麦わら道中記推進委員会」が9月7日、漫画「ONE PIECE(ワンピース)」と京都市によるコラボイベントを10月7日から開催すると発表した。
1997年に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始し、今年で20周年迎えることを記念して開く同イベント。同作は日本国内におけるコミック累計発行部数が3億5000部を記録した。
イベントの舞台設定は、ワノ国到着を目指す麦わらの一味が間違って「ワノ国」に似た京都に上陸。一味が街に残した痕跡を探すというもの。同誌で日本をイメージした「ワノ国」編が近く始まることに合わせて企画した。
世界一の剣豪を目指すゾロは、新撰組ゆかりの壬生寺で巨大絵馬を残し、お金に目がないナミは地下鉄東西線のビジネスアドバイザーに就任し、ナミ監修の広告やマナーポスターが張り出されるという。考古学者のロビンと船大工フランキーは二条城のARツアーになって登場。コックのサンジは、創業480年の茶店「二軒茶屋」(東山区)で腕を振るうという。
大覚寺では、境内を回遊することで一つのストーリーを楽しめるワンピース展を開催。尾田さんが描きおろした4人のキャラクターと「ぬえ」が登場する新作ストーリー「魔獣と姫と誓いの花」を公開するほか、日本画とのコラボレーション、同作品で最大サイズとなる庭絵も登場するという。
発表の最中、門川大作京都市長宛てに海軍元帥サカヅキから麦わら一味の捜索要請が届いたことを受け、市長は急きょ京都市役所に「手配書課」を設置。イベント期間中、同課で「手配書」を配布するほか、各地点に設置したスタンプを集めた人に記念品を進呈する。
同誌編集長の中野博之さんは「ワノ国は昔の日本をイメージした国で、シリーズでも重要な舞台。『リアルワノ国』である京都で、ストーリーと共に文化や歴史を体験して感動を味わってもらえたら」と参加を呼び掛ける。
門川京都市長は「京都市は、漫画にも力を入れており、ワンピースとコラボできてうれしい。尾田先生にもお会いして歴史好きと聞いた。若い人にも京都に来てもらう機会になるのではないか」と期待を寄せる。
イベント詳細は同誌で随時発表する。10月22日まで。