京都マルイ(京都市下京区四条通河原町東入真町)で9月2日・3日、「ノウフクマルシェ」が行われる。
農業と福祉の現場が連携を図る「農福(のうふく)連携」の取り組みは、担い手の減少に悩む農業分野に障がい者が参画することで、農業の働き手の問題と福祉の働く場づくりという、双方の課題を解決する手法として現在注目を集めている。
京都府は今年5月に「きょうと農福連携センター」を設立。助成金の支給や農業や加工・販売に関するノウハウを持つ人材の派遣を行う。同時に、事業所が買い物に苦労する高齢者に出向き販売するサービスやコミュニティカフェの展開など地域の課題を解決につなげる「京都式」の取り組みも進める。タキイ種苗(下京区)と協定を結び、従事者の能力を段階ごとに評価し、「見える化」することで、賃金の向上につなげる「キャリアパス」構築にも力を入れていくという。
同センター設立後、初となるマルシェイベントでは、京都府内の福祉事業所15カ所を含む約30カ所が参加。同センター事務局長の南孝徳さんは「農福連携に注目が高いこともあり、全国的にも多くの事業者が集まった」と話す。野菜をはじめ、牛乳や卵、加工品ではスイーツや缶詰、ジュースなどを出品する。林業と福祉が連携した京都の竹を使った箸の販売も行う。
南さんは「京都では早くから農業に取り組む事業所さんも多く、品質の高いものが非常に多い。『農福連携』の商品を購入することは障がいを持つ人工賃向上にもつながっていくので、手にとって買ってもらえたら」と話す。
開催時間は10時30分~20時30分。