祇園祭を運営する祇園祭山鉾連合会が5月9日、クラウドファンディングで300万の目標額を達成した。
「訪れた人が安心して楽しめる」祇園祭の山鉾行事を執り行うことを目的に立ち上げられたプロジェクトで、5月8日からクラウドファンディングサイト「MAKUAKE(マクアケ)」で支援金を呼び掛けていた同会。リターン品は、京都新聞への名前掲載(3,000円)、名前掲載と掲載紙、礼状、手ぬぐい(5,000円)、名前掲載と厄よけのちまき(10,000円)など5種類を用意した。
クラウドファンディングに踏み切った背景には、祭りが本来の日程である「前祭(さきまつり)」と「後祭」になったことで、祭りを安全に行うために必要な警備や損害保険の保険料などが増え、負担になっていることや、山鉾を出す町内によって収入の差が大きいことがあるという。集まった支援金は、祭りに訪れる人の安全を守るための費用の一部に充てる。
同プロジェクトは、約24時間で目標金額の300万円を突破した。20人限定で設定していた10万円のコース(八坂神社の正式参拝や神職による講話、山鉾連合会の理事長らとの昼食会)もすでに10人が申し込んでいる。
支援者からは「京都に住んでいなくてもできるプロジェクト支援に感謝」「京都に住む者として寄付した」「伝統の祭りが続くように応援したい」などの声が寄せられている。
同会理事長の岸本吉博さんは「ここまで早く目標に達成するとは全く予想しておらず、とても驚いている。祭を支えたいと寄付いただいた皆さんに感謝したい。今後、目標金額を引き上げるかなどの対応については推移を見て決めていきたい」と話す。