京都の産業用センサーメーカー「オプテックスエフエー」(京都市中京区)で1月25日、「現場川柳」の発表が行われた。
同社現場川柳は、同社が2014年に10月03日を「センサの日」として定め、記念日協会に登録されたことを記念して始まった同企画。昨年の同日からものづくりの現場に関する川柳を募集したところ、前回の2倍以上にあたる7187通の作品が寄せられた。
作品は、同社開発担当や営業担当者、年配の社員などさまざまな部署の選考委員7人と、元エンジニアで漫画家の見ル野栄司(みるのえいじ)さんで15作品を選出した。入選作品は、見ル野さんのイラストと共にホームページで紹介している。
大賞には「デジタル化 遅れた社内は 紙ってる」が選ばれた。今回は同作を含め、IoTやAIなどのデジタル化に関する作品が多かったのが特徴という。そんな中、優秀賞の「AIは 無いが我が社にゃ 愛がある」と同様、最新の技術から取り残されていることに対して明るく受け止める前向きさが評価された。
新設の見ル野栄司さんが選んだ「見ル野賞」は、「定年後 再雇用され テクノロ爺」が選ばれた。広報担当の大毛沙紀さんは「川柳で読まれている熟練の技術者を再雇用している現場は増えている。高度経済成長を支えた方が『あなたにしかできない』と教えを請われている様子が見ル野さんにはパッと浮かんだのだと思う」と話す。
「ツイッターで作品を紹介しているが、アルバイトや派遣などでも現場を体験したという人も多いのか「あるある」と共感の声が寄せられるなど反響も大きい。現場の人に面白がってもらえるのが何よりうれしい」とも。