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京都の「根付け」専門美術館で特集展 しゃれをきかせた細密立体造形紹介

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 壬生にある京都清宗根付館(京都市中京区壬生賀陽御所町、TEL 075-802-7000)で現在、根付作家の伊多呂さんの特集展示が行われている。

鯉に「叶」の文字が読み取れる

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 根付けは、着物を着用しているときに印籠(いんろう)やたばこ入れなどを帯から提げる際に使われた紛失や盗難防止の留め具。江戸時代には小さいながらも「粋」な意匠の根付けが競うように作られ、海外にも輸出された。同館は、根付けに魅力を感じ制作する作家の作品を中心に展示を行っている。

 9月は同館初となる根付作家の伊多呂さんを特集する。伊多呂さんは木口木版の作家として細密な作品を制作。その技術を根付けにも生かす。昨年同館主催で行われた「第2回THE GOLDEN NETSUKE AWARD(ゴールデン根付アワード)」で受賞したツゲの作品「僕、一年生」や、「Cupid ~恋文飛脚~」には、飛脚に「鯉」と包みに「叶」と書かれた荷物を持たせるなどしゃれをきかせた作品も。新作となる鹿角の作品「マヤの刻」といった同館に所蔵されている伊多呂さんの全作品となる25点を展示する。

 同館広報担当者は「伊多呂さんの作品は非常に彫りが細かく、近年注目されている作家。一度にこれだけの作品が見られる機会も少ないので足を運んでもらえたら」と呼び掛ける。

 開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。入館料は、一般=1,000円、小・中・高校生=500円。特集展は今月30日まで。

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