ロフトワークが京都に作るものづくりの「場」 クリエーターを刺激する仕掛けとは

「MTRL」ロゴがあしらわれた西陣織の生地

「MTRL」ロゴがあしらわれた西陣織の生地

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 河原町五条に「MTRL(マテリアル) KYOTO」(京都市下京区富小路五条下る塩竈町、TEL 075-708-2593)が12月7日、オープンした。運営は、3Dプリンターなどを設置したカフェ「FabCafe(ファブカフェ)」でも知られるウェブや空間デザインを手掛ける「ロフトワーク」(東京都渋谷区)。

登録メンバー限定の「マテリアルスペース」

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 同社京都オフィスは今秋に四条烏丸から築110年の木造3階建てのビルに移転。印刷工場や家具店として使われていた建物をリノベーションし、1階と2階の約350平方メートルをコワーキングスペースとして営業し、3階は自社オフィスとして利用する。

1階は、3Dプリンターやレーザーカッターなどのファブスペースを併設したラウンジ。登録不要のドロップイン(一時利用)型のコワーキングスペースとして提供する。料金は45分500円(コーヒーチケット付き)。45分以降は1分10円で、1日最大1,800円。電源やWiFi、壁掛けのモニターなどを設置し、フリーランスや会社員、研究者などの打ち合わせやプレゼンなどでの利用を想定。工具の貸し出し(要メンバー登録)も行い、芸大生の作品制作などにも利用できる。京都駅からもアクセスできるため、海外からの旅行者の利用も意識しているという。

 2階はクリエーターのインスピレーションを刺激する素材に触れられる「マテリアルスペース」を設ける(要メンバー登録)。丹後ちりめんや西陣織、北山丸太など名前は知っているがアクセスしにくい伝統的な素材に加え、人の表情を見分けるセンサーや回路が描けるペンなど、先端技術のガジェットが隣り合うように並ぶ。一部は販売を行うほか、側に設けたワークデスクで試すこともできる。2階には、テラス席と多目的に利用できる和室も設ける。

 今後は、ものづくりに携わる人のプレゼン交流会や、ワークショップ、千原徹也さんのデザイン塾を予定する。同社と丹後ちりめんで知られる与謝野町とのプロジェクトも進行中だという。

 同社スタッフの森内章さんは「『MTRL』は、人、素材、コミュニティーそして場がそれぞれオープンにつながることでクリエーターの新たなものづくりの場となる『クリエーティブラウンジ』を目指した。もちろんカフェとしても利用できるので、まずはどんな場所か見に気軽に立ち寄ってもらえたら」と呼び掛ける。

 営業時間は11時~22時。土曜、日曜、祝日定休。メンバー登録(無料)はウェブサイトから受け付ける。2016年1月31日までは、基本料金(利用料とコーヒーチケット)が半額となる。

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