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京都・岡崎「ロームシアター京都」内覧会 劇場をより身近な施設に

舞台から見たメーンホール客席

舞台から見たメーンホール客席

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 今年8月に竣工した「ロームシアター京都」(旧京都会館)が11月20日~21日、2016年1月10日のリニューアルオープンに先駆け内覧会を行った。

京都会館の壁面を残した「プロムナード」

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 「京都会館」は2012年3月、老朽化と劇場機能が現在のニーズに合わないとの理由から閉館した。建築家・前川國男さんの作品として文化的価値の高い建築物と評価されている。改修工事は、建物自体のデザインや、施設の各所に京都会館時代の構造物や建材を残す文化的価値を継承しつつ、劇場機能の強化とノースシアターや書店など新たな施設を設けた。

 メーンホール(旧第一ホール)は、2005席の4階層のバルコニー構造に改修された。バルコニー構造になったことで、舞台と観客席の距離が近く、臨場感や迫力を楽しめるという。さらに、オペラ公演も可能となり、より幅広い公演のできる総合舞台芸術ホールとなった。内装は、金や緑青、焼き物を使い、華やかでもあり、京都らしい落ち着いた雰囲気を醸している。

 メーンホールの地下2階に新設したノースホールは、メーンホールの舞台とほぼ同じ約301平方メートルの広さがあるブラックボックスタイプの施設。リハーサル室としてだけでなく、200席の仮設観客席を設置することで、小劇場としても利用できる。2階バルコニーにLED照明を設置し、さまざまな色に変化する光の演出が可能。

 サウスホール(旧第二ホール)は、構造体をそのまま利用し、最新の舞台機構と設備を導入した。客席は716席。組み立て式の舞台床、仮設張り出し舞台が設置でき、さまざまな演出が可能になった。脇花道も設置でき、歌舞伎などの伝統芸能の公演にも対応する。

 二条通と冷泉通をつなぐプロムナードは、全館共通のロビーで、総合案内やチケットカウンターを備える。チケットカウンターでは、同館以外の公演チケットも販売する。京都会館時代は、公演が無い日は、ロビーは閉まっていたが、オープン後は開館時間中、プロムナードは自由に通り抜けができる。「ローム・スクウェア」と名付けられた同館の旧中庭は、24時間開放される。サウスホール前にはコンビニのキオスク、旧会議棟のパークプラザには、蔦屋書店が入るほか、レストランやカフェも営業するなど、公演目的以外の集客も見込んでいる。

 同館支配人の蔭山陽太さんは「改修によって、より市民に利用しやすく、さまざまな公演を楽しんでもらえるようになった」と話す。「公演以外でも立ち寄ってもらえるレストランや書店など、より市民に身近な施設となり、岡崎の夕方以降のにぎわいに寄与できるのでは」とグランドオープンに向け期待を寄せる

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